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化石友の会
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化石・古生物学の勉強をするには

古生物学関係の書籍紹介

古生物学・化石関連の書籍は多数出版されています.図鑑や教科書,一般書から絵本まで,様々なジャンルの本があります.ここでは「化石友の会」幹事らが各ジャンルから1冊を選び出して紹介をします.
 
古生物学・化石関係の

図鑑

書籍名:学研の図鑑LIVE 古生物

著者:土屋 香 監修:加藤太一

発行年:2017年7月

出版社:学研

カテゴリ:図鑑

定価:2200円+税

紹介文:
綺麗なイラストや写真がふんだんに使われた図鑑で、約550種類の古生物が登場してきます。恐竜はもちろんですが、先カンブリア時代―新生代にかけての古生物が網羅的に紹介されており、幅広く地質時代の生物の概観を読み取ることができます。
コラムや豆知識では古環境や化石が産出した地層にも触れられており、小学生向けの図鑑とされていますが、これ1冊で、大学生・一般の方々にも古生物と地球の歴史が学べる図鑑です。私もざっくりと時代ごとの古生物を調べたい時の足掛かりの書籍としても使っています。

紹介者:宮田 真也(化石友の会幹事)

掲載日:2022年7月1日

学研の図鑑LIVE 古生物(監修:加藤太一, 2017)の表紙

学研の図鑑LIVE 古生物

(監修:加藤太一, 2017)の表紙



教科書

書籍名:古生物学

著者:速水 格

発行年:2009年9月

出版社:東京大学出版会

カテゴリ:教科書

定価:3400円+税

紹介文:
古生物学の全般を扱った教科書。古生物学の歴史や化石の定義の説明から始まり、古生物学の多くの分野について各論的にまとめられている。ただし、「はじめに」でも書かれているように、層序学・微古生物学・古植物学などいくつかの分野については触れられていない。引用文献の記載や、さらに学びたい人向けの書籍案内も充実しているため、古生物学を専門的に学び始める際の最初の一冊として最適な候補の一つだと思われる。

紹介者:泉 賢太郎(化石友の会幹事)

掲載日:2022年7月1日

古生物学の書影

古生物学(速水, 2009)の表紙



書籍名:コーウェン地球生命史 第6版

著者:マイケル・ベントン 編 ロバート・ジェンキンズ/久保泰 監訳

発行年:2023年7月

出版社:東京化学同人

カテゴリ:教科書

定価:4900円+税

紹介文:
本書は、アメリカ・カルフォルニア大学で教鞭を執ったリチャード・コーウェンにより1990年に初版が刊行された教科書“History of Life”、イギリス・ブリストル大学のマイケル・ベントンらにより改定された第6版の訳書です。B5変サイズに304ページという大ボリュームな本書は、生命の進化について幅広い現象や生物種を扱っており、生命史の基本を網羅的に学ぶことができる教科書です。また、ボリュームの大きさと内容の広さだけでなく、図解も充実していて、文章も堅苦しさがなく、非常に読みやすいことも本書の特徴です。古生物学の教科書として間違いなく最良の一冊であり、生命の歴史・古生物学を広く学びたい方にとって必携の一冊だと思います。

紹介者:相場 大佑(化石友の会幹事)

掲載日:2023年10月10日

コーウェン地球生命史

コーウェン地球生命史 第6版

の表紙



一般向け書籍

書籍:古生物学入門(普及版)

著者:間嶋隆一・池谷仙之

発行年:2012年6月

出版社:朝倉書店

定価:3,300円+税

A5判/192ページ

紹介文:
私が学部学生の時代に購入した書籍のひとつです。著者である間嶋先生(横浜国立大学)や池谷先生(静岡大学)の専門である新生代の貝類や介形虫を例に化石の研究方法が書かれています。古生物学の専門書ではあるものの、「古生物学」とはどのような学問なのかなど、その名のとおり、古生物学のイロハが学べる書籍です。学部学生が古生物学について学びはじめる時に最適な書籍といえます。平易な文章で書かれているため、化石や古生物学について興味がある一般の人でも十分に楽しめる内容になっています。特に他の古生物学の書籍では、あまり取り上げられない、化石標本の撮影の仕方(ライトの当て方、ブラックニングやホワイトニングの方法)なども書かれており、私が卒業論文を作成する際にも参考になった書籍です。

※本書は1996年初版発行版の新装版として2012年に刊行されました。

紹介者:辻野泰之(徳島県立博物館 化石友の会幹事)

掲載日:2022年7月1日

古生物学入門の書影

古生物学入門(普及版)

(間嶋・池谷, 2012)の表紙



絵本

籍名:せいめいのれきし 改訂版

著者:バージニア・リー・バートン(訳:いしい ももこ、監修:まなべ まこと)

発行年:2015年7月

出版社:岩波書店

カテゴリ:絵本

定価:1700円+税

紹介文:
アメリカで最初に発行され、長きにわたり愛されている絵本の日本語翻訳版です。絵本なんて子ども向け?いえ、決してそんなことはありません。自身の知識の蓄積や精神的な成長に伴って見え方が変わる不思議な絵本です。地球科学者たちは岩石や化石から何を読み取ってきたのか、なぜ研究を続ける必要があるのか、そして、なぜ私たちはここに存在しているのかという究極の問いに対して、もっとも直接的に、温かい絵と言葉で答えてくれています。ぜひ、お手元に置いていただき、この絵本と共に古生物学者への道を歩んでいただきたい、そんな一冊です。監修者の真鍋真先生(国立科学博物館)による解説本「深読み! 絵本『せいめいのれきし』」も一緒にどうぞ。

紹介者:相場 大佑(化石友の会幹事)

掲載日:2022年7月1日

せいめいのれきしの表紙

せいめいのれきし(バートン, 2015)の表紙